2024年04月02日

ラマダンの月

 皆さま、春の日々をお元気でお過ごしでしょうか。こんにちは、たべつむぎです。

 私が海外協力隊として住んでいるキルギスのナリン市。ようやく街中の雪が解け、随分と暖かくなりました。冬場は静かだった公園や空き地では子供たちがたくさん遊んでいます。

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 さて、キルギスはイスラムの圏域です。ナリン州では、ほとんどの人々がムスリム(мусулман = イスラム教徒)です。その中には、イスラムの規律を厳格に守る人もいれば、ゆるく実践している人もいます。
 ムスリムの女性の服装のイメージである"ヒジャブ"をかぶっている人は1割に満たないです。男性でお酒を飲む人は結構います。
 そのあたりは民族性や辿ってきた歴史が関わっており、興味深く観察しているところです。


 現在、イスラムはラマダン(рамазан)の月です。(今年は3/11〜4/9)
 30日間、朝から夕方まで断食をすることにより心身を清め、神とのつながりをより強く意識した生活をするそうです。そして、貧しい者も富める者も空腹を共有し、食べることの喜びを分かち合います。

 じつは私も、ムスリムの文化や心情を理解できればと思い、断食を実践してみています。
 朝4時台に食事を済ませ、しっかり水分補給。日中は食べものや水は一切とりません。お腹はすきますが、一週間ほどで馴れて気にならなくなりました。ぐぅぅ〜っと大きな音は鳴っていますが(^^;)
 19時半頃に、最初に神の恵みの象徴としてのデーツ(ナツメヤシの実)と水を口にしてから、晩ごはんを食べます。
 
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 日の出日の入時刻は毎日数分ずつ変化しますし、住んでいる地域の位置によっても異なるため、各地域ごとに(ナリンはナリン専用の)ラマダンカレンダーがあります。食品会社が無料配布したり、スマホの断食時刻お知らせアプリもあったりします。
 
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(表の見方例)一行目=第1日目|3/11(月)|日の出(断食開始時刻)5:41〜日の入(断食終了時刻)19:03|


 これまでラマダンの断食と聞くと単に苦行というイメージを持っていましたが、特別な時間を楽しんだり、または身体がリフレッシュするといってポジティブに実践している人が多いことは意外でした。
 なお、それぞれの事情で完璧に実践しない人もいます。小さな子供や体の弱いお年寄り、妊娠中の女性も断食をしません。また、風邪など体調不良のときは無理せず断食を先延ばししてもよいとされています。その結果、半分くらいの人々が断食を実践している印象です。

 残すところあと8日、せっかくの機会ですので、まじめに楽しんで続けています。断食が明けると大きなお祭りがあるそうです。


 新しい年度になりました。生活に大きな変化のあるかたも、いつも通りのかたもいらっしゃると思います、どうか穏やかに良い日々をお過ごしください。

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たべつむぎ
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posted by たべつむぎ at 01:37| 日記

2024年03月05日

ハンガーラック

寒さゆるみ、木々のつぼみ少しずつほどけてきました。
皆さま、いかがお過ごしですか。

私が暮らすキルギスのナリン州は2月末頃から、日中0℃を超えるようになっています。
−40℃になるとも聞かされていた冬の厳しさですが、今年は暖冬により−20℃どまり。過ごしやすかったです。

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ナリンに引っ越してから3か月が経ちました。
活動について、やりたいことが言葉でしっかり伝えきれず結局やりきれない、ということばかりです。
それでも少しでも、と思って動いています。

赴任先にある調理室の衛生管理をよりよくしたいという思いがあり2月下旬、あり合わせの材料で調理室用白衣のハンガーラックを作りました。

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廊下にて。何やっているの?と、たくさん声をかけられる

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しかしハンガーが足りない。関係者に寄付を募っている最中。

些細な工作でしたが、やってみると心に沸き起こるものがありました。あぁ、これだった、という感じです。
思えばキルギスに来て以来、目的をもって何かを作りあげることをしていませんでした。だれから止められていたわけでもないのにです。
どこにいても(言葉では通じなくても)私がやることを思い出した次第です。
良いきっかけとなりました。

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皆さま、咲く花々のもと、良い日々を。

たべつむぎ
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posted by たべつむぎ at 15:02| 日記

2024年02月03日

家畜市場

九州にも寒波が来ていると聞いています。
皆さま、あたたかくお過ごしですか。

節分の日に書いています。例年この時期は「立春大吉豆腐」(豆腐を白いまま食べて一年の幸せを願う)をオススメしてきました。思い出していただけたら嬉しいです^^

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私は変わりなく元気です。

 私が住むナリンの町から南に車で1時間ほど走ったところにアトバシュという町があります。ここでは毎週末、大規模な家畜市場が開かれています。

 各地の牧畜農家が牛や羊、馬などをトラックやバンなどに乗せて、近くからは徒歩で引き連れて、次々とやってきます。買い手も遠方からたくさんやってきます。直接交渉が成立すると、買い手はそれら家畜を引っ張って帰っていきます。人々と売買される動物が入り混じっている場のエネルギーに驚かされます。

アトバシュ市場.jpg
(家畜市場の区域。公正さを管理するため、場外で取引をすることは禁止)

 「ここで売り買いすると都合がいいね」とやっているうちに賑わいだす。そのまわりに「これも持っていけば売れるだろう」と別の出店も並びだし、更に人々が集う。
 アトバシュからの帰り、市場や町がゆっくりと形成されていく過程に思いを馳せていました。

アトバシュ市場場外.jpg
(場外には食料品、衣料品、金物、スマホ関連の店、そして食堂などが立ち並ぶ)

皆さま、寒さしばらく続きます、ご自愛ください。
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たべつむぎ
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posted by たべつむぎ at 18:14| 日記