私が海外協力隊として住んでいるキルギスのナリン市。ようやく街中の雪が解け、随分と暖かくなりました。冬場は静かだった公園や空き地では子供たちがたくさん遊んでいます。
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さて、キルギスはイスラムの圏域です。ナリン州では、ほとんどの人々がムスリム(мусулман = イスラム教徒)です。その中には、イスラムの規律を厳格に守る人もいれば、ゆるく実践している人もいます。
ムスリムの女性の服装のイメージである"ヒジャブ"をかぶっている人は1割に満たないです。男性でお酒を飲む人は結構います。
そのあたりは民族性や辿ってきた歴史が関わっており、興味深く観察しているところです。
現在、イスラムはラマダン(рамазан)の月です。(今年は3/11〜4/9)
30日間、朝から夕方まで断食をすることにより心身を清め、神とのつながりをより強く意識した生活をするそうです。そして、貧しい者も富める者も空腹を共有し、食べることの喜びを分かち合います。
じつは私も、ムスリムの文化や心情を理解できればと思い、断食を実践してみています。
朝4時台に食事を済ませ、しっかり水分補給。日中は食べものや水は一切とりません。お腹はすきますが、一週間ほどで馴れて気にならなくなりました。ぐぅぅ〜っと大きな音は鳴っていますが(^^;)
19時半頃に、最初に神の恵みの象徴としてのデーツ(ナツメヤシの実)と水を口にしてから、晩ごはんを食べます。
日の出日の入時刻は毎日数分ずつ変化しますし、住んでいる地域の位置によっても異なるため、各地域ごとに(ナリンはナリン専用の)ラマダンカレンダーがあります。食品会社が無料配布したり、スマホの断食時刻お知らせアプリもあったりします。
(表の見方例)一行目=第1日目|3/11(月)|日の出(断食開始時刻)5:41〜日の入(断食終了時刻)19:03|
これまでラマダンの断食と聞くと単に苦行というイメージを持っていましたが、特別な時間を楽しんだり、または身体がリフレッシュするといってポジティブに実践している人が多いことは意外でした。
なお、それぞれの事情で完璧に実践しない人もいます。小さな子供や体の弱いお年寄り、妊娠中の女性も断食をしません。また、風邪など体調不良のときは無理せず断食を先延ばししてもよいとされています。その結果、半分くらいの人々が断食を実践している印象です。
残すところあと8日、せっかくの機会ですので、まじめに楽しんで続けています。断食が明けると大きなお祭りがあるそうです。
新しい年度になりました。生活に大きな変化のあるかたも、いつも通りのかたもいらっしゃると思います、どうか穏やかに良い日々をお過ごしください。
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たべつむぎ
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